ノミ

神戸セントラル動物病院通信 今日はノミについてお話します。

まだまだ寒い日が続きますが、本日来院したねこちゃんには元気なノミたくさんがついていました。

一般的には気温が13度あれば卵から成虫まで育ち、そして卵を産むというサイクルを繰り返します。

今日の神戸の気温は最低気温が8度、最高気温が12度でした。

それでもノミが増えているのは家が暖かいからですね。

今年の冬も何匹かノミを見ましたが、今日のはすごく大量で元気でした。

ノミはかゆいだけでなく、アレルギー性皮膚炎、貧血、瓜実条虫の媒介などを引き起こします。ヒトにも関連しますので予防は徹底したほうがいいですね。

予防は春から秋までで良いように思われますが、環境によっては年中必要なことがあります。

病気について

肛門嚢炎

神戸セントラル動物病院通信 今日は肛門嚢(こうもんのう)の病気についてお話します。

肛門嚢とは、ワンちゃん・ネコちゃんのお尻の穴の脇についている袋です。

この袋にはくさい臭いのする分泌物が入っています。これは、通常たまりすぎることなく袋から出ているものです。

しかしなんらかの原因でうまく出て行かずに溜まってしまったり、分泌が盛んな場合は、不快になってお尻を床にこすり付ける原因のひとつになります。また、袋に感染や炎症を起こして肛門嚢炎になり、皮膚が破けて穴が開いて膿が出たりと大変なことになる場合もあります。

お尻を気にしてこする場合は、『肛門嚢しぼり』をしてあげる必要があるかもしれません。写真のように時計で4時と8時のあたりにある肛門嚢を絞ります。出てこないのであれば、あまり無理をしないほうが良いかもしれません。

アレェ、出たかな?と絞りながら顔を近づけてはいけません。その瞬間に顔に浴びた先生もいらっしゃいました。

小型犬のわんちゃんとねこちゃんで肛門嚢炎を起こすことが多いですね。おしりを気にしていないかチェックしてみてください。

病気について

猫の糖尿病

今日はねこちゃんの糖尿病についてお話します。

糖尿病は血液中のブトウ糖(血糖)が増えてしまう病気です。血糖値は1日の間に上がったり、下がったりしています。血糖値が高くなっても、その値を下げてくれるのがインスリンです。

このインスリンの働きが悪くなれば、血糖値は下がらなくなり、糖尿病になってしまうわけです。

インスリンが足りていないようであれば、インスリンの注射が必要になります。

ねこちゃんは興奮すると血糖値が高くなってしまいます。そのため糖尿病の診断に苦慮することもあります。

そして治療にインスリンのお注射を必要としない場合やインスリンのお注射が途中から必要でなくなることもありますので治療も難しいことがあります。

一方わんちゃんの糖尿病の診断は容易です。そしてほぼ100%インスリン注射が必要な糖尿病のタイプです。

インスリン注射の治療が主でなく、食事や飲み薬で治療可能かもしれない糖尿病は、太目のねこちゃんであることが多いです。

ヒトと同じように猫も肥満が糖尿病の危険因子であります。

肥満になるとこのインスリンの働きが阻害されます。そのため、肥満は糖尿病の原因となります。

見た目がかわいいからと太らせいてはいけません。初めはインスリンが必要なくても結果的に生涯のインスリン治療が必要になることがあります。

糖尿病で怖いものの一つは、尿の中にケトン体というものが出ている糖尿病性ケトアシドーシスという状態になった場合です。

これになるときは、糖尿病のほかにもうひとつ病気を持っています。やせていて食欲も無いことが多いです。

早急に、熱心な入院治療を施さなければ亡くなってしまいます。

当院にも糖尿病性ケトアシドーシスから抜け出して、インスリンのお注射を自宅で毎日家族の方にうたれている子がいます。

通常お注射はねこちゃんも嫌がります。

しかしなぜか糖尿病の子が家族の方に注射される場合は、じっーと嫌がりもせず受け入れていることが多いです。

お互いが信頼しあい、元気でいられるように。

そんな情景が診察をしていると思い浮かびます。

こんな家族を支えるために頑張ろうと、多少嫌なことがあっても思えてきます。

病気について

年末年始のお知らせ

年末年始のお知らせ

診察時間に若干の変更がございますのでご注意ください。  

 12月30日(火) 休診日  12月31日(水) 診察時間 9:00~13:00   1月 1日(木) 休診日   1月 2日(金) 休診日   1月 3日(土) 診察時間 9:00~13:00   1月 4日(日) 通常通り ホテルのご予約もお待ちしています。数に限りがございますのでお早めにおねがいします。

ただし1/1・2日のホテルは受け渡し無しにて預かりしております。

電話でのお問い合わせをお待ちしています。

078-271-2323

お知らせ

猫の腎臓病

高齢のねこちゃんにとって腎不全はもっとも多い病気の一つです。

◎症状

・良く水を飲む

・おしっこの量が増えた

・食欲にむらがある。少なくなった。

・やせてきた。

・もどす事が増えた。

などがあります。

しかしはっきりとした症状を出さないで腎不全が進行していることがありますので注意が必要です。

◎検査

身体検査、尿検査、血液検査で腎不全であるか判断します。

腎臓の大きさ・形態・内部構造の確認のためにレントゲン検査、超音波検査を追加することもあります。

◎食事

健康な腎臓であっても普段から塩分の多い人の食事(かつおぶし・かにかま・かまぼこなども)をあげないようにしましょう。栄養バランスの良い食事管理が大切になります。

人の『良い塩梅』はねこちゃんにとっては多すぎなのです。

腎不全であることがわかった場合はナトリウムやリンの制限された食事(腎臓病食)をつづけることで生存期間が3倍に延びたという報告も出ています。

◎治療

ヒトのような血液透析がやってあげられません。

食事療法を主体として、しだいに吸着剤・血圧の薬などの飲み薬と点滴療法が必要になってきます。

その子の状況に応じた治療法を選択する必要があります。

◎定期的な健康診断

腎不全も早期診断・早期治療が重要になってきます。

はやくに気づいて食事の変更のみで、安定している子もいます。

上の症状で気になる点が無いか確認してみてください。

病気について

ねこのアセトアミノフェン中毒

今日はびっくりしたことがありました。

ねこちゃんがくしゃみをするからと一般的に売られている『○○』という風邪薬を適当に割ってあげた。

それでも治らないからと来院されました。

絶対駄目です。

『ヒトの風邪薬』や『ヒトの頭痛薬』にはアセトアミノフェンというものが入っています。

これはねこちゃんの体の中ではうまく分解できないもので、アセトアミノフェン中毒を起こして最悪亡くなってしまいます。

動物病院では、動物用医薬品とヒトの医薬品の両方を使っています。

ただ、動物によっては使えない薬も多くありますし、どれくらいの量を使って良いかも違います。

そのねこちゃんは、大きな問題にはなりませんでした。

寒くなると、『ヒトのくすりを飲んでしまった』という来院理由も増えます。

最近、ぼくも風邪を引いていました。

机の上にくすりを置きっぱなしにして、手鞠が興味を示していて焦りました。

皆さん、薬の管理には気をつけましょう。

病気について

犬の潜在精巣

今回はわんちゃんの男の子に時々みられる潜在精巣についてお話します。

去勢をしていない男の子は、精巣の位置を確認してみてください。

精巣が2つ触れれば問題はないですが、1つしか触らない、あるいは一つも触らない場合には潜在精巣が疑われます。

◎潜在精巣(陰睾)

これは精巣(たま)が陰嚢(ふくろ)に入っていない状態をいいます。

正確には、精巣は生後まもなくしてお腹の中から鼠径管(そけいかん)を通り、陰嚢に収まります。

しかし遺伝的な影響などで陰嚢内に降りてこない精巣を潜在精巣または陰睾といいます。

◎潜在精巣は精巣腫瘍になりやすい

潜在精巣は正常(外に出てぶら下がっている)と比較して、常に体温により温められた高温状態にあり、腫瘍化しやすいといわれています。

陰嚢内に収まった精巣に比べ、皮膚の下やお腹の中に残ってしまった精巣の腫瘍発生率はそれぞれ約5倍、10倍に高くなっています。

特にお腹の中では、精巣の形や大きさが外見からはまったく分からないため、腫瘍が進行して巨大になるまで見つからないこともあります。

◎潜在精巣は遺伝する

潜在精巣は遺伝するものであることがわかっています。

ですから繁殖には使わないで下さい。 繁殖することで、遺伝情報が子供たち受け継がれてしまいます。子孫が潜在精巣になり、気づかれずに腫瘍になっていては大変です。

潜在精巣は、去勢手術時に外科的に摘出します。

腫瘍化しているかどうかは、見た目ではわかりません。

大きさや硬さで疑うことはできますが、病理検査に出す必要があります。

病気について

フィラリア予防をお忘れなく

雨が降ったりやんだりと嫌な天気が続きますが、涼しくなりわんちゃん・ねこちゃん・ひともすごし易くなりましたね。

去年の神戸の『蚊の活動期間』は11月10日までであったそうです。(気象台データから)

そのためフィラリア予防の終了日は12月中旬までお願いします。

フィラリア症の予防薬は、フィラリアの幼虫を駆除する薬です。

蚊がフィラリアの幼虫を運んできて、それが犬の体内に入ります。

幼虫が心臓に達するまでには脱皮を繰り返し、6ヶ月かけてソーメン状の成虫になります。

フィラリアの薬は蚊が吸血して1ヵ月後に投与する薬で、それまでに感染した幼虫を駆除することができます。

今忘れてしまいますと、春まで6ヶ月あります。成虫の治療は大変ですし、心臓血管に対する影響は大きいです。

忘れないようにカレンダーに印をつけておきましょう。

投薬日をメールでお知らせしてくれるサービスもあるようです。http://www.nomidani.jp/reminder/

お知らせ

お散歩マナー

今日はお散歩のマナーについてお話してみたいと思います。

街を歩いていたり、公園に行ったりすると『落し物』を見かけます。

他人様の家におしっこをかけてそのままであったり。

昔よりはずっとマナー意識は高まっていますが、まだまだ見かけます。

かっこ悪いですね。

しっかりできている人は、素敵です。

先日は歩道の真ん中で『大きな落し物』をさせていた方が、そのまま立ち去って唖然としました。

注意させていただきましたが。

誰でも嫌です。きっとそのような事をしている人も自分の家の前であればどうなのでしょうか?

みんながワンちゃん・ネコちゃんを好きなわけでもないです。

・糞は持ち帰る。

・おしっこした後やかけてしまった所には水をかける。(ペットボトル持参でお散歩)

・公園の砂場や遊具は、小さい子が使うのですからわんこを近づけない。(駆虫はしていますか?)

   (http://www.bayer-pet.jp/pet/zoonosis/

他にもマナーといえばタバコのポイ捨て、おかし袋や空き缶のポイ捨て、ごみの出し方・・・などなどありますが。

今までしていなくても、これから始めれば良いではないでしょうか。

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