今日は貧血と輸血についてお話します。
一言で貧血といっても、原因は様々です。
身体検査から判断付くこともあれば、血液検査など検査を細かく行っても診断が出しにくい事もあります。
なにが疑わしいのかをしぼっていく過程で、
血液を染色液で染めて顕微鏡で観察する検査がとても大事になってきます。
たとえば溶血性貧血をおこすバベシア感染症は、
血液診だけで診断が下せることもありますが、診断が難しいときは遺伝子検査で確認がとれるようになってきました。
重度の貧血になっている場合は、輸血が必要になります。
しかし、動物医療には公な血液バンクに当たるものはありません。
多くの動物病院の先生は、何とか血液を工面するために自分の家の子にお願いしたりしているのが現状だとおもいます。
家の子の血液が適合検査に合わなければ走りまわったり協力しあったりしていますが、むずかしいことも多いです。
当院も手鞠ちゃんにお願いして、状態が悪い子に元気をわけてもらっています。
ただし、ドナー(提供者)の健康を考えて、頻繁に献血してもらうことはできません。
そして手鞠に輸血が必要になったらどうしよう・・・と考えてしまいます。