昨日は休診日でしたが、肺炎で入院していたわんちゃんが退院していかれました。
調子が悪いからと来院されたときには呼吸状態が悪く、衰弱していました。
今にも危ない状態でありましたが、昨日から食事を取ることができるようになり家族の方のご意向で退院となりました。
肺炎の原因になっている細菌やウィルスは、気道から体内に侵入しても抵抗力が低下していなければ感染症を起こしにくいものです。そのため身体の抵抗力が出来上がっていない子犬や、身体が弱ってきている高齢犬に発生しやすいようです。
また嘔吐しているような状態で気管に吐物が入ってしまうと誤えん性の肺炎を起こしてしまいます。
肺炎の治療では、細菌やウィルスなどの発病原因に適した抗生物質を投与する薬剤療法が行われます。症状に応じて咳止め薬や去痰剤を投与したりネブライザーなどの対処療法を行う場合があります。
そしてお薬とともにしんどいわんちゃんを楽にし、体力の回復に役立つのが酸素療法です。
酸素濃度、湿度、温度を管理できるICUの中にいると普通の入院室よりウンと楽になるのがわかります