『できもの』の検査

神戸セントラル動物病院通信今日は『できもの』の検査についてお話します。

『できもの』は大きく分けると『腫瘍のできもの』・『炎症のできもの』に分けることが出来ます。

『腫瘍の出来物』はさらに良性・悪性に分けられます。

検査は『できもの』に細い針をさして、針の中に入った細胞を染色して顕微鏡で観察。

表面がこすれているような『できもの』には、ガラスにこすりつけ染色して細胞を観察。

これを細胞診といいます。

痛みも少なく、すぐ検査ができるのがメリットです。

具体的な診断名まで出せる腫瘍性疾患もありますが、わかりづらいものも出てきます。

わからないものはもう少し大きな材料で検査を行うために、つまようじくらいの針で組織を取ったり、切除して病理検査を行ったりします。

からだの表面(皮膚)にできる腫瘍は、わんちゃんで1番多く、ねこちゃんでも2番目に多いのです。

たとえ悪性であっても、早めに対応することで事なきを得ることもあります。

犬種・猫種・性別によってできやすい腫瘍にも違いがあります。

たとえば・・・

    女の子はわきの下から股のところなどに乳腺腫瘍

    ボクサー、ゴールデン、パグは肥満細胞腫になりやすい!

など、ほかにもたくさんの腫瘍があります。

写真はワンちゃんの前足にできた1センチにも満たない小さなしこりを細胞診しました。

これは肥満細胞という特徴的な細胞がみられるので、肥満細胞腫と診断されます。

わんちゃん・ねこちゃんの体に何か『できもの・しこり』を見つけられた場合は検査をしてあげましょう。

日頃から体のすみずみまで触ってあげてください。

スキンシップが、とても大事ですね!!

腫瘍