わんちゃんの心臓病のなかで多いのが僧帽弁閉鎖不全症です。
心臓には4つ部屋がありますが、部屋と部屋を区切る扉(弁)のしまりが悪くなります。
その中の僧帽弁というものが厚くなり、閉まりにくくなることで心臓が大きくなる心臓病です。
高齢化とともに心臓の病気にかかるワンちゃんが増えています。
ワンちゃんが咳をしている場合は、人とは違いほとんどが風邪をひいたのではありません。
心臓が原因の咳をするようになっている場合は、すでに心臓は弱ってきています。
そのようになる前に、定期的な聴診をおこなっていると雑音に気づくことができます。
1年ぶりに聴診すると心雑音が強く出ているということもまれではありません。
わんちゃんは人のおおよそ5倍は早く年を取っていきます。
心臓の病気は初期症状に気づきにくいため、早期発見・早期治療が大切です。
中年齢に入りましたら、つめきり・肛門腺しぼりやトリミングで御来院の度に聴診させていただければと思います。
超音波検査で弁の形態やカラードップラー(血液の流れを色で見る方法)を使うことで心臓のどこに異常があるかを詳しく知ることが出来ます。
心雑音がでてきている子の精密検査で有用な方法です。