ノミの活動が盛んなようで、ノミがついている子が多いです。(ネコちゃんワンちゃんどちらも。)
かゆいですし、不快ですし、ノミアレルギー性皮膚炎の原因や瓜実条虫を媒介したりもします。
自分がノミにたかられていることを想像しましょう(ノ_-。)
ノミがついてからではなくて、つく前からフロントラインプラスをつけてあげて予防してあげてください。
ノミの活動が盛んなようで、ノミがついている子が多いです。(ネコちゃんワンちゃんどちらも。)
かゆいですし、不快ですし、ノミアレルギー性皮膚炎の原因や瓜実条虫を媒介したりもします。
自分がノミにたかられていることを想像しましょう(ノ_-。)
ノミがついてからではなくて、つく前からフロントラインプラスをつけてあげて予防してあげてください。
今日は、熱中症についてお話します。
気温が上がって、湿度が高まり、空気の流れが悪いと熱中症を起こしやすくなります。
ワンちゃんは汗を出す腺が少ないので、ヒトのように汗をかいて体温を調節するのではなく、呼吸の回数を増やして体温を調節します。
鼻が短い短頭種(シーズー・パグ・フレンチブル・ペキニーズ・・・)は呼吸機能に問題がある子が多いのでより注意が必要ですね。
風の通りがよく、涼しくて、日光が避けられて、水分が十分にとれる環境づくりを心がけてください。
車の中でお留守番をさせたり、炎天下の中の散歩は決してさせないでください。足の裏もやけどします。
写真のお花は、近くに住む祖母から開院1年のお祝いでいただきました。
早いものですね。
初心を忘れず丁寧な診療を心がけていきます。
きょうは、マダニとマダニからうつる病気についてお話します。
先日はフィラリア予防で来院しているワンちゃんの体にマダニがついていました。
マダニが活発になってきました。
鼻のまわりや目のまわりに、”黒いイボ“ができたといって来院されることも多いです。
マダニはワンちゃん(人にも!)の体につくと、血を吸い始めます。マダニの体が吸った血液でパンパンになります。大きなわんちゃんであれば1匹のダニに吸血されても大したことはありませんが、大量に長期間、寄生されると貧血になることもあるでしょう。
バベシアはマダニの吸血の際にワンちゃんの血管の中に入り、赤血球の中に寄生し、赤血球を破壊しながら増えていきます。そしてワンちゃんがひどい貧血になります。最悪、亡くなってしまうこともあります。
左の写真のピンクの丸いものが赤血球です。
その中にむらさき色のものが見えますか?これがバベシア・ギブソニーというものです。
このバベシアは、近畿地方の山野に生息するマダニに広く感染しています。
マダニは野山だけでなく、河川敷、公園、道端など、雑草が生えているところに多く生息していて、近くを通るワンちゃんやネコちゃん、イノシシ、ネズミやタヌキ、キツネなどの動物に寄生しようとします。
しかし残念なのですが、このバベシアを根治する治療薬も、感染を予防するワクチンもありません。治療薬はありますが、効果の問題・副作用の問題・再発の問題(治りません)などクリアできないことも多いのです。
特に良い治療がないものは、予防が一番大事です。
混合ワクチン・狂犬病ワクチン・フィラリア感染も良い治療が無く、感染すると症状が重篤なため予防が徹底されていますよね。
バベシアのワクチンはありませんが、マダニの吸血を防ぐためにフロントラインを1月に1回つけていただくことが予防につながります。
ワンちゃんやネコちゃんにタマネギを食べさせるとタマネギ中毒という病気になることはよく知られています。
しかしタマネギ中毒について誤解されている方もいらっしゃるようです。
先日も『すき焼きのネギを食べてしまった。先生、下痢するだけでしょ?』と電話で聞かれました。
タマネギ中毒は、タマネギ、ネギに含まれる酸化成分によって赤血球が傷害され、貧血を発症する病気です。
写真の→部分が赤血球が変形したハインツ小体というものです。
これができると赤血球は破壊されやすくなってしまいます。
食べてすぐに発症するわけではないです。一番ひどく症状が出るのは数日経ってからです。
赤血球が大量に溶血を起こし、貧血になります。
貧血になると、全身の細胞に十分な酸素を届けることが出来なくなります。ひどい場合は色々な臓器が障害を受けます。
みんな全ての子がタマネギ中毒を起こすかはわかりません。少しだけ食べてもダメな子もいれば、かなり食べても大丈夫な子もいるようです。
事前に大丈夫かどうかを知る方法はありません。
食べた直後であれば、どのようにするべきか獣医師さんに診てもらいましょう。
時間が経ってしまった場合は、貧血は起こっていないのかチェックしてもらいましょう。
まだまだ寒い日が続きますが、本日来院したねこちゃんには元気なノミたくさんがついていました。
一般的には気温が13度あれば卵から成虫まで育ち、そして卵を産むというサイクルを繰り返します。
今日の神戸の気温は最低気温が8度、最高気温が12度でした。
それでもノミが増えているのは家が暖かいからですね。
今年の冬も何匹かノミを見ましたが、今日のはすごく大量で元気でした。
ノミはかゆいだけでなく、アレルギー性皮膚炎、貧血、瓜実条虫の媒介などを引き起こします。ヒトにも関連しますので予防は徹底したほうがいいですね。
予防は春から秋までで良いように思われますが、環境によっては年中必要なことがあります。
肛門嚢とは、ワンちゃん・ネコちゃんのお尻の穴の脇についている袋です。
この袋にはくさい臭いのする分泌物が入っています。これは、通常たまりすぎることなく袋から出ているものです。
しかしなんらかの原因でうまく出て行かずに溜まってしまったり、分泌が盛んな場合は、不快になってお尻を床にこすり付ける原因のひとつになります。また、袋に感染や炎症を起こして肛門嚢炎になり、皮膚が破けて穴が開いて膿が出たりと大変なことになる場合もあります。
お尻を気にしてこする場合は、『肛門嚢しぼり』をしてあげる必要があるかもしれません。写真のように時計で4時と8時のあたりにある肛門嚢を絞ります。出てこないのであれば、あまり無理をしないほうが良いかもしれません。
アレェ、出たかな?と絞りながら顔を近づけてはいけません。その瞬間に顔に浴びた先生もいらっしゃいました。
小型犬のわんちゃんとねこちゃんで肛門嚢炎を起こすことが多いですね。おしりを気にしていないかチェックしてみてください。
今日はねこちゃんの糖尿病についてお話します。
糖尿病は血液中のブトウ糖(血糖)が増えてしまう病気です。血糖値は1日の間に上がったり、下がったりしています。血糖値が高くなっても、その値を下げてくれるのがインスリンです。
このインスリンの働きが悪くなれば、血糖値は下がらなくなり、糖尿病になってしまうわけです。
インスリンが足りていないようであれば、インスリンの注射が必要になります。
ねこちゃんは興奮すると血糖値が高くなってしまいます。そのため糖尿病の診断に苦慮することもあります。
そして治療にインスリンのお注射を必要としない場合やインスリンのお注射が途中から必要でなくなることもありますので治療も難しいことがあります。
一方わんちゃんの糖尿病の診断は容易です。そしてほぼ100%インスリン注射が必要な糖尿病のタイプです。
インスリン注射の治療が主でなく、食事や飲み薬で治療可能かもしれない糖尿病は、太目のねこちゃんであることが多いです。
ヒトと同じように猫も肥満が糖尿病の危険因子であります。
肥満になるとこのインスリンの働きが阻害されます。そのため、肥満は糖尿病の原因となります。
見た目がかわいいからと太らせいてはいけません。初めはインスリンが必要なくても結果的に生涯のインスリン治療が必要になることがあります。
糖尿病で怖いものの一つは、尿の中にケトン体というものが出ている糖尿病性ケトアシドーシスという状態になった場合です。
これになるときは、糖尿病のほかにもうひとつ病気を持っています。やせていて食欲も無いことが多いです。
早急に、熱心な入院治療を施さなければ亡くなってしまいます。
当院にも糖尿病性ケトアシドーシスから抜け出して、インスリンのお注射を自宅で毎日家族の方にうたれている子がいます。
通常お注射はねこちゃんも嫌がります。
しかしなぜか糖尿病の子が家族の方に注射される場合は、じっーと嫌がりもせず受け入れていることが多いです。
お互いが信頼しあい、元気でいられるように。
そんな情景が診察をしていると思い浮かびます。
こんな家族を支えるために頑張ろうと、多少嫌なことがあっても思えてきます。
高齢のねこちゃんにとって腎不全はもっとも多い病気の一つです。
◎症状
・良く水を飲む
・おしっこの量が増えた
・食欲にむらがある。少なくなった。
・やせてきた。
・もどす事が増えた。
などがあります。
しかしはっきりとした症状を出さないで腎不全が進行していることがありますので注意が必要です。
◎検査
身体検査、尿検査、血液検査で腎不全であるか判断します。
腎臓の大きさ・形態・内部構造の確認のためにレントゲン検査、超音波検査を追加することもあります。
◎食事
健康な腎臓であっても普段から塩分の多い人の食事(かつおぶし・かにかま・かまぼこなども)をあげないようにしましょう。栄養バランスの良い食事管理が大切になります。
人の『良い塩梅』はねこちゃんにとっては多すぎなのです。
腎不全であることがわかった場合はナトリウムやリンの制限された食事(腎臓病食)をつづけることで生存期間が3倍に延びたという報告も出ています。
◎治療
ヒトのような血液透析がやってあげられません。
食事療法を主体として、しだいに吸着剤・血圧の薬などの飲み薬と点滴療法が必要になってきます。
その子の状況に応じた治療法を選択する必要があります。
◎定期的な健康診断
腎不全も早期診断・早期治療が重要になってきます。
はやくに気づいて食事の変更のみで、安定している子もいます。
上の症状で気になる点が無いか確認してみてください。
今日はびっくりしたことがありました。
ねこちゃんがくしゃみをするからと一般的に売られている『○○』という風邪薬を適当に割ってあげた。
それでも治らないからと来院されました。
絶対駄目です。
『ヒトの風邪薬』や『ヒトの頭痛薬』にはアセトアミノフェンというものが入っています。
これはねこちゃんの体の中ではうまく分解できないもので、アセトアミノフェン中毒を起こして最悪亡くなってしまいます。
動物病院では、動物用医薬品とヒトの医薬品の両方を使っています。
ただ、動物によっては使えない薬も多くありますし、どれくらいの量を使って良いかも違います。
そのねこちゃんは、大きな問題にはなりませんでした。
寒くなると、『ヒトのくすりを飲んでしまった』という来院理由も増えます。
最近、ぼくも風邪を引いていました。
机の上にくすりを置きっぱなしにして、手鞠が興味を示していて焦りました。
皆さん、薬の管理には気をつけましょう。